トップページ > 専門ドクターのアンチエイジングアドバイス > 福田 一典 先生 「がん予防とサプリメント」
大麦 βグルカン(ベータグルカン)研究室 - βグルカン(ベータグルカン)総合研究所 - 専門ドクターのアンチエイジングアドバイス

ドクターアドバイス編

ドクターのアンチエイジングアドバイス

福田 一典 先生のプロフィール

銀座東京クリニック 院長 医学博士

1953年 福岡県生まれ 専門領域 がんの漢方治療と補完・代替医療
1978年 熊本大学医学部卒業。熊本大学医学部付属病院外科研修医
1979年 鹿児島県出水市立病院外科医員
1981年 久留米大学医学部第一病理学教室助手
1984年 北海道大学医学部生化学教室
1988年 米国バーモント大学医学部生化学教室に留学
1992年 株式会社ツムラ中央研究所 部長
1995年 国立がんセンター研究所 がん予防研究部室長
1998年 岐阜大学医学部東洋医学講座助教授
2002年 銀座東京クリニック開設。 現在に至る。

ドクターのアンチエイジングアドバイス

がん予防とサプリメント

  • がん(癌)は、体内の一部の細胞が何らかの原因によって無制限に増殖するようになり、周囲の正常組織を破壊し、さらに他の臓器に転移して障害をもたらし、放置すれば宿主である人間を死にいたらしめる病気である。
  • 1981年以来、がんは日本人の死亡原因のトップになっており、最近では3人に1人はがんで死亡し、2人に1人は一生のうち一度はがんに罹ると言われている。
  • 最近の統計によると、日本で新たにがんと診断される人数は1年間に約70万人、がんで死亡する人数は1年間で約35万人という数値が報告されている。
  • 医学の進歩にもかかわらず、がんに罹った人の半分は治っていないのが現状である。
  • がんによる死亡を減らす手段として、生活習慣や食生活の改善によってがんになる人を減らす「第一次予防」、がん検診によって早期にがんを見つける「第二次予防」、がん治療後の再発を防ぐ「第三次予防」がある。
  • 第二次予防(早期発見・早期治療)はがんによる死(死亡率)を減らす効果はあるが、がんになる人(発生率)を減らすことはできない。がんになる人の数を減らすためには第一次予防(発生予防)を実践することが最も重要。
  • 最近では、がんが治ったあとに、二つ目のがん、三つ目のがんにかかる人が増えてきた。
  • 一つのがんを克服した後、全く別の部位に新たながんができることで、一人の人に幾つものがんに発生することを「多重がん」という。
  • 治療方法が進んで治るがんが増えてきたことが原因の一つに挙げられるが、がんになる人は免疫力の衰えなど他のがんにもなるリスクも高くなっていることも関連している。
  • 「免疫」とは異物に対して攻撃を仕掛けて排除しようとする生体防御の要で、異物とは外部から侵入してきた細菌やウイルスなどの病原菌のみならず、体内に生じたがん細胞も含まれる。
  • マクロファージやリンパ球などの免疫細胞が絶えず体内を監視していて、異常を起こした細胞を見つけて排除する仕組みを「免疫監視機構」と呼んでいる。
  • 免疫監視機能が正常であれば、通常はがん細胞が増殖して成長することはないが、免疫細胞の働きが弱まるとがんが発生しやすくなる。
  • 免疫機能の低下の原因として最も重要なのは老化によるものであり、そのほか精神的・肉体的なストレスや栄養障害なども重要。
  • 老化とともにがんの発生が増えることや、ストレスががんの発生や進行を促進することも、その主な原因は免疫力の低下による。
  • がんの発生は加齢とともに増えるが、近年のがん患者数の増加は人口の高齢化だけでは説明できない。
  • 社会の近代化とともにがんの発生原因が増えており、がんは文明病という意見もある。
  • すなわち、大気汚染や医療放射線被曝、食品添加物、アスベストなど、ここ数十年の間に出現した新たな発がん要因も多い。
  • 交代制勤務の仕事によって概日リズムが乱れるとがんの発生率が増加することが明らかになっている。
  • ストレスの増大も免疫力を低下させて発がん率を高める。
  • 様々な発がん物質が発見され、がん化に関連する遺伝子も多数同定されているが、がんの発生率は食生活や生活習慣(喫煙や運動不足など)や生活環境によって大きく影響を受ける。
  • 特に、食生活ががん発生原因の3分の1以上を占めるとみる研究者が多い。
  • がん予防のための食生活は、野菜や果物や豆類など植物性食品が豊富な食事を行い、動物性脂肪や赤身の肉の取りすぎに注意する、というのがコンセンサスになっている。
  • 野菜や果物や豆製品ががんの発生や進展を抑える根拠は、それらの食品中に遺伝子の変異を引き起こすフリーラジカルや発がん物質の害を防ぐ成分(抗酸化作用や解毒作用を持つ成分)や、免疫細胞の働きを高める成分、がん細胞の増殖を抑える効果をもった成分などが含まれているからである。
  • 体内の酸化防止の能力(抗酸化力)や免疫監視機構(免疫力)ががんの発生と進展を防いでいることは多くの研究で示されている。
  • 抗酸化力は活性酸素やフリーラジカルの害を防ぐことによって、遺伝子の変異やがん細胞の発生や悪性化を防いでくれる。
  • がん細胞が発生しても、免疫力が適切に維持されている限り、それらは増殖する前に免疫細胞によって排除される。
  • 体の抗酸化力も免疫力も20歳台をピークにして加齢とともに徐々に衰えていくという事実から、抗酸化性物質や免疫増強作用を有する食品やサプリメントを積極的に摂取することは、がんの発生予防や再発予防に有益であると考える研究者は多い。
  • がん予防においては、活性酸素や発がん物質の害を軽減するもの(抗酸化性ビタミンやポリフェノールなど)、免疫機能を活性化・増強するもの(βグルカンなど)、あるいはがん予防の食生活で推奨されているω3不飽和脂肪 を含む魚油、大豆イソフラボン、食物繊維、茶カテキン、乳酸菌などを製品化したものがサプリメントとして利用されている。
  • βグルカンはキノコや酵母や大麦などに含まれる多糖の一種で、マクロファージ・T細胞・ナチュラルキラー細胞などの免疫細胞を刺激して免疫力を増強する。
  • 高分子量のβグルカンは消化管からは吸収しにくいので、腸粘膜に存在するリンパ球などを介して腸管免疫を活性化し、全身の免疫機能を高める作用機序が提唱されている。
  • がんの予防や治療には免疫監視機構の活性化や増強作用が有用であり、高齢化社会で今後問題になってくる多重がん(一人の人に複数のがんが発生すること)の発生を予防する方法も免疫力の増強が基本になる。
  • 人口の高齢化と近代工業社会における人為的な発がん要因の増加によってがんの発生が増加している現状において、がん予防の手段の一つとして、βグルカンなどの免疫力を高めるサプリメントの重要性が今後増してくると思われる。

前のページへ戻る